【趣旨】

 本研究会は、宇宙初期の天体形成・進化に関連した研究の現状を総括し、
今後の課題について議論を交わすことによる研究のさらなる発展を目的に、
毎年開催しているものです。

 研究会の話題は初代星・初代銀河に限らず、
- 巨大ブラックホールの起源とその成長
- 宇宙再電離
- 銀河形成
- ライマンアルファ輝線天体・ガンマ線バーストなどの高赤方偏移天体
- 重力波源として観測されているブラックホール連星合体
- 現在のハローや矮小銀河中の低金属星
など研究の進展と共に広がっています。

 これら初期宇宙と密接に関連した天体について、理論・観測を問わず議論する
研究会と位置付けています。この分野に興味がある・これから研究を始めたいと
考えている方々の参加も歓迎いたします。

 奮ってご参加いただけますよう、よろしくお願いします。

研究会プログラム

基調講演:30分(25分+5分)
一般講演:20分(15分+5分)
全講演ファイル(600MB)
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11/11(月) 
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13:00 (5)  長谷川 賢二 (名古屋大学)            はじめに
13:05 (30) Tilman Hartwig (東京大学)           News from the Past: 2019 Updates on Metal-Poor Stars
13:35 (20) 鷲ノ上 遥香 (東京大学)              ゼロ・低金属量星におけるコロナ加熱とX線放射
13:55 (20) 千秋 元 (ジョージア工科大学)        Metal-poor star formation through fragmentation of accretion disks
14:15 (20) 仲内 大翼 (東北大学)                低金属度大質量星の安定性について
14:35 (10) 吉田 直紀 (東京大学)                初代星形成シミュレーションと Thomas Greif さんの研究について
14:45 (10) 休憩  
14:55 (30) 市來 淨與 (名古屋大学)              CMB polarization cosmology: current status and future prospects
15:25 (30) 田代 寛之 (名古屋大学)              宇宙論的観測で探る再電離
15:55 (20) 古郡 国彦 (名古屋大学)              Ultracompact minihalo からの21-cm線シグナル
16:15 (20) 田中 俊行 (名古屋大学)              Cosmological 21-cm signal depending on the typical mass of the first stars
16:35 (10) 休憩  
16:45 (30) Arthur Choplin (Konan University)   First rotating massive stars and abundances of metal-poor stars
17:15 (20) 森永 優 (千葉大学)                  宇宙論的シミュレーションで探る、恒星ストリームの構造形成
17:35 (20) Chris Nagele (University of Tokyo)  Fate of 40,000-55,000 Msun Pop III Stars: Hyper Energetic Explosion?
17:55 (20) 阿部 克哉 (名古屋大学)              初代星超新星爆発によるSunyaev-Zel'dovich 効果

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11/12(火) 
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 9:00 (30) 細川 隆史 (京都大学)                初代星形成
 9:30 (20) 杉村 和幸 (メリーランド大学)        Simulating Pop III multiple formation under radiation feedback
 9:50 (20) 定成 健児エリック (東北大学)        3D MHD simulation of primordial star forming cloud
10:10 (20) 藤本 正行 (北海道大学)              Low-mass star formation inthe early Universe
10:30 (10) 休憩  
10:40 (20) 阿左美 進也 (筑波大学)              原始ガス雲内部から放出されるLyα光子によるH2形成抑制効果
11:00 (20) 石山 智明 (千葉大学)                高解像度宇宙論的N体シミュレーションに基づいた準解析的初代星形成モデルの開発
11:20 (20) 樋口 公紀 (九州大学)                Fragmentation of collapsing cloud with different environments
11:40 (20) 木村 和貴 (京都大学)                一次元モデルによる初代星周りの円盤進化
12:00 (60) 昼休み  
13:00 (20) 島 和宏 (京都大学)                  始原ガス円盤分裂による多重星系形成と数値計算法の不定性
13:20 (20) 松木場 亮喜 (東北大学)              超大質量星形成過程における星周円盤の進化
13:40 (20) 織田 篤嗣 (甲南大学)                初代星形成時における周連星円盤について
14:00 (20) 福島 肇 (筑波大学)                  巨大分子雲における星団形成の金属量依存性
14:20 (10) 休憩  
14:30 (30) 柏川 伸成 (東京大学)                galaxy environment + quasar environment
15:00 (20) 矢島 秀伸 (筑波大学)                原始銀河団領域の銀河と巨大ブラックホールの形成
15:20 (20) 嶋作 一大 (東京大学)                The host dark matter halos and galaxies of z~6 quasars
15:40 (20) 鄭 昇明 (東北大学)                  初期宇宙における大質量BHの質量成長
16:00 (20) Wenxiu Li (KIAA, Peking University) Modeling impacts on direct-collapse BH formation by mergers & Lyman-Werner radiation
16:20 (10) 休憩  
16:30 (30) 藤田 あき美 (信州大学)              Galactic Outflow Production of Multiphase Gas in the Circumgalactic Medium
17:00 (20) 長崎 早也香 (名古屋大学)            Gas infall が遠方銀河のダストの化学進化に与える影響
17:20 (20) 竹内 努 (名古屋大学)                Evolution of Dust in Galaxies
17:40 (20) 井上 茂樹 (筑波大学/国立天文台)     理論モデルを用いた銀河の分子輝線疑似観測
18:00 (20) Suchetha Cooray (Nagoya University) Understanding Galaxy Evolution through Machine Learning

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11/13(水) 
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 9:00 (30) 立原 研悟 (名古屋大学)              Triggered massive star formation induced by galaxy interaction and cloud collision
 9:30 (20) 東 翔 (甲南大学)                    ミニハロー内における乱流の増幅
 9:50 (20) 前田 龍之介 (名古屋大学)            中性水素ガス衝突による星団形成の理論的研究
10:10 (20) 原田 直人 (九州大学)                Possibility of the formation of high-mass close binary systems by magnetic braking
10:30 (10) 休憩  
10:40 (30) 稲吉 恒平 (北京大学)                宇宙初期の超巨大ブラックホール形成
11:10 (20) Haojie Hu (DoA, KIAA, PKU)          Simulating Hyper-Eddington accretion at the vicinity of Black Hole seed
11:30 (20) 竹尾 英俊 (京都大学)                ブラックホール超臨界降着:モーメンタムフィードバックの効果
11:50 (20) 豊内 大輔 (京都大学)                銀河中心種ブラックホールの超臨界成長
12:10 (60) 昼休み  
13:10 (20) 桐原 崇亘 (千葉大学)                赤方偏移3の銀河間物質における初代星由来の重元素汚染
13:30 (20) 垂水 勇太 (東京大学)                高赤方偏移銀河の金属量非一様性と初代星初期質量関数への影響
13:50 (30) 川村 静児 (名古屋大学)              重力波観測の現状と展望
14:20 (30) 西村 信哉 (京都大学)                宇宙最初のrプロセス天体は何か?
14:50 (5)  梅村 雅之 (筑波大学)                おわりに
    
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ポスター
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佐伯 優 (九州大学)                             High-velocity jets driven by binary system
奥 裕理 (大阪大学)                             銀河形成シミュレーションでの超新星のモデリングにむけて
Kiyoaki Omori (名古屋大学)                     Identifying Interacting Galaxies Using Dynamic Data and Investigating Spatially Resolved Star Formation Histories
施 文 (名古屋大学)                             Environmental effects on the star formation history of galaxies
須永 夏帆 (名古屋大学)                         静止系紫外線から遠赤外線データに基づく z = 6.1 のライマンα輝線銀河における電離状態の診断


【日程】2019年11月11日(月)~11月13日(水)
【会場】名古屋大学東山キャンパス 素粒子宇宙起源研究機構(ES総合館) 635号室(KMIコロキウム室)
        〒464-8602 名古屋市千種区不老町
        会場案内: http://www.kmi.nagoya-u.ac.jp/about-kmi/access/ 



初代星・初代銀河研究会 世話人 一同 長谷川 賢二(名古屋大学:LOC) 梅村 雅之 (筑波大学) 大向 一行 (東北大学) 須佐 元  (甲南大学) 冨永 望  (甲南大学) 平野 信吾 (九州大学) 細川 隆史 (京都大学) 町田 正博 (九州大学) 吉田 直紀 (東京大学) この研究会は、 ・新学術領域研究(研究領域提案型)「ブラックホール連星形成過程の理論的研究」(代表:大向一行) ・科研費基盤(A)「21cm線観測を用いた新しい宇宙物理学」(代表者:郡 和範) ・科研費基盤(B)「極初期宇宙における星形成の研究」(代表者:須佐 元) によってサポートされています。